「WBC」1次リーグから見えた侍ジャパンの“使える投手”と“使えない投手” 決勝の「先発」「抑え」に浮上した同一選手とは?

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準々決勝は「大谷に行けるところまで行ってほしい」

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は1次リーグ4戦全勝で準々決勝に進んだ。ここからは負けが許されない一発勝負で、14年ぶりの覇権奪回まではあと3勝。命運を握ると言っても過言ではない投手起用で、1次リーグから見えた侍ジャパンの“使える投手”と“使えない投手”を分析し、決勝までの登板を予想すると――。

 今回の日本代表の看板である「第1先発グループ」は、大谷翔平(エンゼルス)、ダルビッシュ有(パドレス)、佐々木朗希(ロッテ)、山本由伸(オリックス)の4投手全員が1次リーグで勝ち星を挙げた。3月16日のイタリアとの準々決勝では大谷が先発し、ダルビッシュが2番手としてブルペン待機が有力視される。

「球数制限が1次リーグの65球から準々決勝は80球に緩和される。大谷はエンゼルスの意向で恐らく、今大会最後の登板となる。何とか六回までリードを保っての降板となってほしい。ダルは1次リーグの韓国戦が今年の最初の実戦登板だった。イタリア戦は2度目で、例年なら調整は道半ば。ベンチは大谷に行けるところまで行ってほしいというのが本音だろう。終盤は本職がリリーフの投手たちを準備させつつも戦況次第ではダルビッシュで最後まで押し切る可能性もある」(WBC優勝経験があるコーチ)

 場所を米国に移す準決勝に進めば、佐々木が先発し、プロ入り当初は救援だった山本に後続を託す継投が基本線とみられている。本当の「総力戦」はここからで、1次リーグで好結果を残した「第2先発グループ」がカギになりそうだ。

 その中でキーマンを挙げるとすれば、今永昇太(DeNA)か。3月10日の韓国戦では自己最速の156キロを出すなど四回から3回1失点と好投し、第2先発グループの「エース」として存在感を示した。

「韓国戦では試合途中からの登板もモノともしない適応能力を見せた。今オフの(ポスティングによる)メジャー挑戦に向け、スカウトたちへアピールしたい気持ちもあるだろう。米国ラウンドでは今永が頼もしい存在になりそうだ」(MLBで活動する代理人)

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