「植物状態で意識が戻らない」京都タリウム事件、宮本容疑者の叔母に起こっていた異変
大変なショックを受けました
3月3日、立命館大学に通う浜野日菜子さん(21)=当時=に劇薬のタリウムを摂取させ殺害したとして宮本一希容疑者(37)が逮捕された。目下、大阪府警が重大な関心を寄せているのが、宮本容疑者の父の妹、すなわち叔母である。彼女は2020年夏頃に倒れてから意識不明で、倒れた直後から、彼女が持っていた一部の不動産の所有権が宮本容疑者および彼を代表とする会社に移転するという不可解な動きが……。
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【写真を見る】約250坪の一等地に建つ豪邸 宮本容疑者は羽振りの良い生活を送っていた
「彼女が倒れたと聞いたとき、大変なショックを受けました。ですが、それ以上調べようもなくて……」
と語るのは叔母の元夫。2年ほど前に知人から、彼女が「意識不明になっていて、長い間、意識が戻らない。ずっと植物状態のようだ」との電話を受けたという。
「事情があって20年ほど前に別れました。しかし、彼女とは良好な関係で、離婚後もたまに会っていました。植物状態になったと聞いてから、調べても入院先まではわからなくて……。その時に知人から一希くんのお父さんも心筋梗塞で亡くなっていたと聞かされました。それからしばらくして彼女も倒れた、と」
「ヤクザの組長と飲んだ」で敬遠されていた父
宮本家は50年以上前、一希容疑者の祖父の代から京都市内で不動産業を生業としてきた。
地元の不動産関係者が証言する。
「宮本家ではおじいさんに力があり、不動産で儲けてきた一方で、お父さんは物言いが偉そうでわがままというか……。いろんな人が寄ってきて事業を始めては失敗する、という感じでした。彼の口から荒っぽい話が出てくるんです。“ヤクザの組長と飲んだ”とか。近寄りがたい人で、近所でも敬遠されていました」
そんな宮本家に相次いだ“異変”。しかも叔母が倒れた直後から、彼女が持っていた一部の不動産の所有権が宮本容疑者および彼を代表とする会社に移転し始めている。叔母が倒れた経緯に、捜査当局も重大な関心を寄せているという。
先の元夫は回想する。
「一希くんはそんな悪いことをするのかなあ、とも思うんです」
将来ある大学生の命を奪ったこの事件は、さらなる展開を見せるのか。3月16日発売の「週刊新潮」では、京都タリウム事件の“闇”に関する続報を詳しくレポートする。