「R-1グランプリ」の苦境 関係者は「人材も払底で関西ローカルに戻したほうが良いかも」
土曜夜でも低視聴率
R-1は2019年から日曜の夜に生放送されてきた。ところが今年は土曜の夜に移った。
「2010年、R-1は関東で14・3%、関西で19・0%の視聴率を記録しました。今に至るまで、これが両地区の最高視聴率です。その後、特に関東で視聴率が落ち込み、昨年は関東が6・3%、関西が10・2%という結果に終わりました。そして日曜の午後8時と言えば、まさに視聴率の激戦区として知られています」(同・プロデューサー)
ご存知の通りNHKは大河ドラマ、民放も「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系列)、「ポツンと一軒家」(テレ朝系列/ABCテレビ制作)という人気番組を擁している。
土曜の午後8時も、もちろん各局は力を入れている。とはいえ、日曜ほど「人気番組が目白押し」という状況ではない。
「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」(NHK総合・20:15)、「世界一受けたい授業」(日テレ系列・19:56)、「池上彰のニュースそうだったのか!!」(テレ朝系列・20:00)、「ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」(TBS系列・20:00)──という顔ぶれだ。
「フジテレビとしては、土曜の裏番組なら勝機があると見て日曜から移したのでしょう。しかしながら、視聴率には結びつきませんでした。やはりM-1に比べると、R-1は視聴率が伸び悩む根本的な原因を抱えていると思います」(同・プロデューサー)
出演者の差
R-1の「R」は当初、「落語=Rakugo」を意味していた。落語家以外にも門戸は開かれていたが、第1回は「座布団の上で漫談を披露する」というルールが設けられていた。
「一方のM-1はコンビ芸の優劣を競います。画面には常に2人の姿が映り、互いに丁々発止、激しい話芸を戦わせます。テレビの絵面としても充実した印象を与えることができるのです。一方のR-1はピン芸人です。画面には1人の演者しか映りません。M-1と比較すると、どうしても動きに乏しく、画面がスカスカで寂しい印象を受けてしまいます」(同・プロデユーサー)
さらに「M-1とR-1ではMCや審査員の豪華さも違います」と指摘する。
「男性MCはM-1が今田耕司さん(56)で、R-1は霜降り明星のせいやさん(30)と粗品さん(30)です。同じように女性のMCも上戸彩さん(37)と、広瀬アリスさん(27)。審査委員長的なポジションも松本人志さん(59)と陣内智則さん(49)と、格の違いは一目瞭然です」(同・関係者)
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