佳子さまが発案者だという宮内庁「SNSで情報発信」プランの心配なところ
炎上リスク
「積極的な運用をするということは当然、炎上のリスクがつきまといます。炎上まで行かずとも、粘着性のあるアカウントから絡まれるリスクもあります。ブロックすることでハレーションが起こることはもちろんありますし、色んな意味でメリットよりデメリットが目立ち、一歩踏み出すことに躊躇している印象がありますね」(同)
危機管理の担当者がいるような大企業であっても、SNS関連での炎上やトラブルは珍しくない。善意での発信でも批判の対象になりうる。
ちょっとした言い回しでも「差別だ」と言われることもある。SNS発信にリスクが伴うという点は皇室でも何ら変わらないという認識はあるようだが、そもそもこういった試みのきっかけは何なのか?
「佳子さまのアイディアだとされています。“主張すべきことはそうすべき”とのお考えで、その思いの強さもあって、今のような流れに行き着いたと聞いています」(同)
例えば災害案件について、皇族方がSNSで発信することは効果的だとされる。
「要は使い方だということなのですが、何らかの件での炎上は避けられないでしょう。その時のことを考えると敢えてやることはないのではないかという判断も成り立つということですね」(同)
刺激的な印象
かりにツイッターで思いのこもったお見舞いの言葉を発信したとしても、一定数はそこに絡んでくる可能性は否定できないのだ。
「佳子さまのお考えについては想像するしかありませんが、時代に即した対応を皇室も取った方が良いということなのかもしれません。もっともなことですが、すべてにおいて天皇陛下のおっしゃるように国民との信頼関係を築くことができるかというと、至難の業のようにも移りますね」(同)
佳子さまは2019年に国際基督教大学(ICU)を卒業されるにあたって、眞子さんの結婚について尋ねられた際に、「以前から私が感じていたことですが,メディア等の情報を受け止める際に,情報の信頼性や情報発信の意図などをよく考えることが大切だと思っています。今回の件を通して,情報があふれる社会においてしっかりと考えることの大切さを改めて感じています」と回答されている。
これ自体、特に問題のないお答えだと思うのだが……。
「内容はその通りなのですが、いかんせん言葉が刺激的な印象があったりして、メディア批判にも受け取れるということで、当時、宮内庁内では随分と物議を醸したと記憶しています」(同)
身近な間柄であっても思っていることを伝えようとしてあらぬ誤解を生むことがままあるわけで、まして皇族方から一般社会にメッセージを伝達する場合のストレスは相当なものだろう。「伝わらないもどかしさ」との闘いがしばらく続きそうな気配だ。
[2/2ページ]