「めざまし8」谷原章介の発言が“炎上コンテンツ”と化したワケ 政治家の失言との共通点は?

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 甘いマスクに柔らかな語り口、プライベートでは6人の子どもの父で子煩悩。どう見ても死角のない谷原章介さんだが、「めざまし8」のMC就任以降、何かとコメントがネットニュースになることも増えてきた。

 確かに一部の進行に関しては、ドキッとしてしまうこともある。昨年10月の観光バスの事故映像で、救急隊員が運び出しているブルーシートを見て「ブルーシートの中が何だったのかわかりませんか」と中継先に呼びかけていた。それ以前には、熱海の土石流で親戚の安否が不明と語る男性に対し、5分間にわたって質問。もちろんおおまかな台本や時間配分の計算もあってのことだろうが、さすがに「やりすぎ」と批判されてしまった。

 目立つのは女性観についての発言だ。先日は「女性ってリュック背負うんですね」というコメントが取り上げられていたが、 サッカー日本代表の森保監督に花束を贈呈する際、「男からですみません」という前振りに「時代遅れ」との指摘も。W杯つながりでは、観戦中の日本人男性が「2週間の休暇をありがとう」と上司に感謝を述べるプラカード写真が話題になったのを受け、「上司が女性ということで柔軟に受け止めてくださった」という発言にも注目が集まった。

 うかつだなと思う一方で、たたかれすぎという印象もある。

 貧困や日本の経済問題に関する話題の流れで、「ユニクロみたいな安い服を着てたりとか」「今は安い軽自動車を買わざるを得なくなった」という発言が反感を買ったこともある。要は服や車にかける金額が昔よりも減っている、ということだと思うが、「ユニクロって貧困の象徴なの?」「軽自動車だって安くない」といったSNS上での反応は、面白いように「視聴者の声」として拡散されてしまう。

 でも谷原さんといえば、好感度の塊のような人ではなかったか。そつのない司会ぶりは「王様のブランチ」や「アタック25」で証明済みだったはず。ではなぜ朝番組だと炎上するかというと、こだわりが強過ぎるからなのではと思う。そのこだわりとは、「視聴者目線で代弁するぞ」と「俺の色を出すぞ」という二つではないだろうか。

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