【文書捏造論争】「高市vs小西」対決で、高市氏が恨みを買っていた相手とは?
超一級の行政文書の触れ込み
元郵政・総務官僚で立憲民主党の小西洋之参院議員が記者会見で明かした「爆弾文書」が話題になっている。小西議員の狙いは、番組の政治的公平性を定めた放送法の政府解釈が変更されるにあたって、当時の安倍政権に都合の良い形で事態が進んだという告発だ。この文書には、当時総務相を務めていた高市早苗経済安保担当相も登場。しかし、国会で「全くの捏造」と断じ、小西議員に「もし本物なら議員辞職するのか」と詰め寄られても、「結構ですよ」と答えていた。真相はともかく、降って湧いたような爆弾はどこからやってきたのか?
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文書はA4用紙で78ページ。一言でいえば安倍政権が総務省に対して圧力をかけたという内容だ。
「放送法に定義される政治的解釈に関して、アンチ政権的な放送を繰り返してきた『サンデーモーニング』(TBS系)なども文書に登場します。小西氏によると、“文書は総務省職員から託された。総務省の最高幹部に共有され、超一級の行政文書”とのことでした」
と、政治部デスク。一方の高市氏も負けていない。産経新聞のインタビューに答えて、大要こう述べていた。
それはもう捏造でしょう
「(文書は)それはもう捏造でしょう。(そもそも)安倍首相は首相在任中は、いくら電話やメールをしてもかかってこない。何日かたって『何度も電話をもらってたよね』と言われるぐらいだった」
「安倍首相は放送法にも強い関心はなかったので、私と放送法についてちゃんとすり合わせていれば、安倍首相と私の委員会での答弁が食い違うことはなかった」
「どういう作り方をしたらあんな変な文書ができるのか。私のしゃべり方とも全然違う」
「(文書は)日時不明で私が安倍首相と(放送法の解釈について)会話したと書いてあるが、私の電話を誰かが盗聴でもしているのか。驚くべき内容だ」
先のデスクによると、
「78ページにわたる内容について一からでっちあげるのはムリがあるので、それなりにとっかかりが本当にあって、それを元に文書が作られたのだろうというのが霞が関内の共通認識です。ただ、高市氏の発言、安倍氏との電話、会話が本当にあったか否かというのとは別の問題。1つ言えるのは、彼女が大臣在任中に恨みを買う案件があったということですね」(同)
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