あなたのイライラ、もしかしたら気圧のせいかも? 対策のポイントは「手首の内側のツボ」

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 雨が降っていたり、雲に覆われて気温も低かったりする日はそれだけで憂鬱になる人も多いことでしょう。

 気象と心の状態には深いつながりがあります。気圧の低下時にメンタルが落ち込み、うつ病のような気分障害が起きることを明らかにした研究もあります。

 気圧予報に基づく体調管理アプリ・頭痛ーるのユーザーアンケートでも、「気圧が下がっているときは後頭部がモヤモヤとして、うつっぽいです」、「憂鬱な気持ちになり疲れやすく、無意識のため息も増えてしまう」といった経験談がありました。

 また「精神的にイライラして、集中力が極端に落ちる」、「不安といら立ちの感情の振れ幅が大きい」、「ひたすら怒りやすくなる」など、気持ちが不安定になる様子も見受けられます。

自律神経の乱れ×気圧の変化

 飛行機で上空に上がったり、高い山に登ったりすると、スナック菓子の袋がパンパンにふくれ上がった経験はありませんか? これは高い高度で気圧が低下し、スナック菓子の袋を外から押していた空気の力が弱まったために、袋内の空気がふくらむ現象です。

 鍼灸師の森田遼介さんは、気圧が下がると、スナック菓子の袋と似た現象が体内の血管でも起こる、と言います。血管は弾力性があり、低気圧の状況下では外圧が弱くなって広がり、逆に高気圧だと外圧に押されて収縮しやすくなります。自律神経が正常に機能しているときは、このような血管の変化に自然と対応でき、血管が拡張したときは交感神経が働いて血管を収縮させます。

 しかし、日ごろの疲れやストレスの蓄積などで自律神経の働きが乱れている人は、血管の拡張・収縮の調整がうまくできず、気圧の変化があったときに頭痛などの不調を引き起こしやすいと考えられているのです。

 また「自律神経は血管の働きだけではなく、脳や内臓の働きなどもコントロールしています」と森田さん。そのため気圧の低下で副交感神経が優位になると、重だるさや眠気、むくみ、気持ちの落ち込み、ネガティブ思考などになりやすいと言います。

 逆に、気圧が上昇して交感神経が優位な状態になると、首や肩のこり、眼精疲労、イライラ、のぼせ、気持ちがハイテンションになる、といった症状が現れやすくなります。自律神経の乱れは、体と心の両方に影響を与えるのですね。

 最近、Twitterなどでは「#気圧のせい」というハッシュタグがよく見られます。気圧の変化でつらいときには、しっかり休むことも大切です。

手首のツボでイライラ対策

 森田さんが教えてくれた、気分の落ち込み時に効くツボは「神門(しんもん)」。手首の内側、横じわの上にあるツボで、小指側にある小さな骨の内側を押します。

 不安や精神の乱れ、緊張、イライラなどに効果があるとされる敏感なツボなので、優しく、心地よい強さで押しましょう。

『月間100万人利用アプリ! 頭痛ーるが贈る しんどい低気圧とのつきあいかたた』より一部抜粋・再構成。

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取材・監修協力:森田遼介
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、TC鍼灸マッサージ院院長
埼玉県を中心に往診治療を行う。自律神経の調整を得意とし、根本治療に特化した施術で人気。 脳梗塞リハビリセンターでは鍼灸も活用したボティケアを提案している。NHK「あさイチ」などのメディアにも出演。

デイリー新潮編集部

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