最側近の離反でプーチンの終末が近づいた 地下壕を転々とし、あだ名は“塹壕じいさん”

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静かなる衰退

 中東では第2次世界大戦後から4次にわたって20年以上もの間、戦争は続いたが、

「それと同じようなことが起こる可能性も十分にありえます。ウクライナ侵攻後、ロシアは厳しい経済制裁を受けましたが、中国やインドがエネルギーを買い支えているために、昨年のGDP成長率はマイナス3.5%にとどまった。この年末年始も街にはイルミネーションがともり、ボリショイ劇場でのバレエ『くるみ割り人形』のチケットは完売し、ドレスで着飾った婦人らが観賞していました。現状、生活にさほどの打撃は受けていませんが、さりとて、戦争が長引けば長引くだけ、厳しさは確実に増してくる。静かなる衰退は既に始まっています」(同)

 プーチン、そして彼が率いるロシアが終末へと向かっているのは間違いなさそうだ。

 冒頭のアネクドートにも、そんな庶民の本音ははっきりと表れている。最後に、そんな中から佳作をもうひとつご紹介。

「モスクワで男が、新聞を買っては1面をちらりと見て捨てていた。翌日も、そのまた翌日も同じ。売り子が聞いた。“どうしてそんなことを?”“訃報を探しているだけだ”“でも訃報は1面には載らないよ”“探している訃報は一人だけさ”」

週刊新潮 2023年3月2日号掲載

特集「『ウクライナ侵攻』1年 愛人と地下壕でパーティー 『軍』クーデター 『最側近』離反で『プーチン』の終末」より

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