侵略者ロシアのフードコートには「東京ラーメン」「バーガーキング」が モスクワの一見“平穏”な日常

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「世界中の人がこの戦争への関心を失わないことを願っている」

 ウクライナ東部の激戦地バフムートで、ロシア側の攻撃に備えるウクライナ兵。ロシア軍によるウクライナ侵攻の開始から1年。前線では双方におびただしい戦死者が出ており、死が日常となった荒涼たる景色が広がる。片や、戦場から離れたロシアの首都では、一見平穏な日々が続いているという。

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 東京・杉並区役所内の売店に、笑顔で接客するウクライナ人女性がいる。同国西部リュボムリ出身のナタリア・イェブトゥシュクさん(51)だ。

「戦争が始まると、毎日サイレンが鳴り響いてとても怖かった。去年の4月、東京に住む長男を頼って、次男と一緒に逃げてきました。息子は二人ともキーウの大学で日本語を学んだんです」

 母国で雑貨店を営んでいたという彼女に、避難先の杉並区が今の職場をあっせんした。日本人の友人もできて、異郷での生活にようやく慣れつつあるが、

「夫は店を守るためウクライナに残りました。一日も早い祖国の復活と、世界中の人がこの戦争への関心を失わないことを願っています」

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