認知症のブルース・ウィリス、現妻と元妻が介護で“共闘”の理由
5人の娘らと共同生活
ブルース自身、現妻・エマとは23という年の差を超えて09年に再婚。二人の娘を授かったが、子供好きの彼は異母姉妹と分け隔てなく接し、“混合家族”の様子が話題となっていた。
「決定的に距離が縮まったのは、コロナ禍で隔離を余儀なくされたブルースが、5人の娘らと共同生活を送るようになったこと。懐の深いエマの性格が幸いし、皆で彼のピンチを支える下地があったのです」(在米ライター)
脳神経外科医でおくむらメモリークリニック理事長の奥村歩氏に聞くと、
「ブルースさんの患った前頭側頭型認知症は、言語中枢に支障は出ても日常生活は普段どおりのケースも多い。一番つらいのは言葉が通じなくなって周囲から孤立していくこと。患者さんの中には孤立が深まり“世の中全部が敵だ”と暴れ始め、警察沙汰になるケースもあります。ブルースさんのように、言葉のいらない相手が寄り添ってくれたら、心穏やかに過ごせます。進行を止めることはできませんが、心のケアは大事なんです」
人は窮地に立たされた時にこそ、自らの来し方が問われるということか。