4年ぶり開催 「日本プロスポーツ大賞」授賞式に「岸田総理」登場も「安倍さんの方がよかった」の声

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 1年を通じてスポーツ各界で活躍した人物を称える「日本プロスポーツ大賞」の表彰式が3月2日、都内で開かれた。大賞に選ばれたのは、アジア人初の4団体バンダム級統一王者となった、井上尚弥選手(29)。また、昨年のワールドカップで世界を沸かせたサッカー日本代表の森保一監督(54)は特別賞、そして、今年1月に現役引退を公表した車いすテニス男子の王者・国枝慎吾氏には、殊勲賞・NHK賞が授与された。プレゼンターには、主催する「日本プロスポーツ協会」の会長を務める麻生太郎自民党副総裁、そして、岸田文雄総理の姿もあった――。

中止の原因は「コロナ禍」ではなく

 スポーツ紙記者が言う。

「日本プロスポーツ大賞は、プロスポーツ界の発展、そして国民の関心を高めることを目的として1968年に創設され、これまで、王貞治や長嶋茂雄、大鵬、千代の富士など、日本スポーツ界のレジェンドたちが受賞してきた、歴史のある賞なのです」

 ところが、その歴史は、2018年に大谷翔平が大賞を受賞したのを最後に、一旦途切れてしまう。

「表彰を取り止めている期間が、ちょうどタイミング的にコロナ禍とほとんど重なっているため、他のさまざまなイベント同様、その影響での中止と思われがちですが、そうではありません。実は、2019年に、主催する日本スポーツ協会の運営に、評議会が一度も開かれていないなどの問題があることが発覚。内閣府が調査に乗り出す事態にまで発展しました。これを受けて、加盟団体のひとつで、協会の中心的存在だった日本野球機構(NPB)が激怒し、脱退を表明。賞自体を中止せざるを得なかったのです」

国会の答弁同様

 一転、存続の危機に立たされた「日本プロスポーツ大賞」だが、

「中止している期間、日本プロスポーツ協会が内部改革を行った結果、2022年秋にNPBが再加盟を果たし、今回の復活になったというわけ」

 かくして、“復活”となった日本プロスポーツ大賞。表彰式には、協会会長を務める麻生太郎自民党副総裁、そして、岸田文雄内閣総理大臣の姿もあった。

「岸田総理は、大賞を受賞した井上尚弥選手にトロフィーを授与する際に、スピーチをしたのですが、これが国会の答弁同様、なんとも面白みのないもので……。もともと期待していなかったのですが、それ以下でした。せっかくの場なんだから、もっと人間味のあるスピーチをすればいいのに」

 とは、スポーツ協会関係者。

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