冬ドラの10代視聴率1位はなぜ「大病院占拠」なのか? テレビ離れでも10代向け番組が増える裏事情
10代がテレビを観る時間が減り続けている。2016年には平日に1日約89分、リアルタイムでテレビを観ていたが、2021年の最新調査では同約57分に。50代の同約187分、60代の同約254分の3~4分の1以下だ(総務省、令和四年版情報通信白書)。そんな中でも10代に人気のドラマはどれか。それを分析すると、テレビの将来が見えてくる。
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世代によって好むドラマはかなり異なる。映画と同じだ。10代が人情喜劇作品にほとんど関心を示さない一方、50代以上は青春恋愛作品をあまり観ない。
10代(T層、13~19歳)の視聴率が高いドラマ上位10作品を見てみたい。ただし、どの世代の視聴率もドラマの質は全く別であるのは言うまでもない。とはいえ、視聴率は観る側の関心度を表すバロメーター。知っておいてもマイナスではないはず。「大人気番組」といった煽り文句の真偽を確認する材料にもなる。
数字は13歳から19歳までの何%が観たかを示す。個人全体視聴率(4歳以上の何%が観たか)と世帯視聴率(何%の家が観たか)も併記する。2月21日(火)から同27日(月)までのビデオリサーチ調べに基づく。
(1)日本テレビ「大病院占拠」(土曜午後10時)【T層5.1%】個人44%/世帯7.0%
(2)日本テレビ「リバーサルオーケストラ」(水曜午後10時)【T層2.6%】個人3.8%/世帯6.7%
(3)TBS「夕暮れに、手をつなぐ」(火曜午後10時)【T層2.5%】個人3.4%/世帯5.9%
(4)テレビ朝日「相棒21」(水曜午後9時)【T層2.4%】個人7.5%/世帯12.8%
(5)TBS「Get Ready!」(日曜午後9時)【T層2.3%】個人5.7%/世帯9.1%
(5)日本テレビ「ブラッシュアップライフ」(日曜午後10時半)【T層2.3%】個人3.7%/世帯6.8%
(7)フジテレビ「罠の戦争」(日曜午後10時)【T層2.1%】個人4.8%/世帯8.3%
(8)フジテレビ「忍者に結婚は難しい」(木曜午後10時)【T層2.0%】3.2%/世帯5.6%
(9)TBS「100万回 言えばよかった」(金曜午後10時)【T層1.7%】個人4.2%/世帯7.6%
(10)テレビ朝日「警視庁アウトサイダー」(木曜午後9時)【T層1.3%】個人5.2%/世帯9.4%
(10)フジテレビ「女神の天秤」(月曜午後9時)【T層1.3%】個人4.1%/世帯6.7%
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