マウスピース矯正「モニターモデル登録」で施術無料!? 25億円荒稼ぎした詐欺会社の口車
医療ローン
銀座院で初診を受けたのは、同じ年の6月初め。口腔内のレントゲンを撮ったり、矯正後のイメージ図を見せられた。続けて、みずほ銀行で「医療ローン」を組み、施術代金187万円を院長宛てに送金。初回のモデル報酬は契約締結後の7月20日に振り込まれたという。
「金額は5万6783円で、ローンの返済額と同じ。その後もマウスピースの型取りなどを銀座院で行い、8月分、9月分のモデル報酬は何事もなく、入金されました」
昨年2月分まで滞りなく支払われたモデル報酬が、3月分から入金がストップする。
「銀座院の公式ラインに問い合わせをすると、“グランシールド”というデンタルオフィスXの運営会社から“支払い遅延についてZoomで説明します”とのメッセージが送られてきたのです。そこの社員の説明では“資金管理を任せたアーサーという会社が杜撰(ずさん)で、このような事態を招いた。こちらで何とかして支払います”とのことでした」
9月に入ると、グランシールドの顧問弁護士から「契約書が偽造のため、モデル報酬は支払えない」と記された書面が送られてきたという。
「週刊新潮」2023年3月2日号「MONEY」欄の有料版では、歯列矯正の「モニターモデル登録」にまつわる詐欺被害の実態を詳報する。
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