鈴木誠也がハマった日本選手特有の“落とし穴” 脇腹痛が「WBC辞退」だけで済まない深刻なワケ
急激な筋力強化が原因?
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表に選出されていたカブスの鈴木誠也外野手(28)が2月28日、左脇腹の故障のため大会出場を辞退することになった。代表では貴重な右の外野手で、クリーンアップ候補を見舞ったアクシデント。14年ぶりとなる日本の覇権奪回に、にわかに暗雲が垂れ込めるとともに、このままでは鈴木のキャリアにも影響しかねないとの危惧が球界関係者から相次いでいる。
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一度、脇腹を痛めると癖になるというのは球界の定説だ。外野手出身のセ・リーグ球団コーチが語る。
「脇腹には打撃のスイングだけではなく、外野からの返球などの守備でも負荷がかかる。一時的に治ったとしても、試合では力が入りすぎ、再発の危険性が付きまとう。逆に無意識にかばうなどすれば、パフォーマンスは落ちる。公式戦への影響も心配される厄介なケガ」
さるNPB球団元監督も脇腹痛は尾を引くため、細心の注意が必要と強調した上で、こう指摘する。
「(今春のカブスでの)キャンプ初日に体が大きくなった鈴木の姿を見たときから不安を感じていた。昨オフにウエイトトレーニングと食事で10キロほどの体重増となったそうだが、4、5ヵ月間しかかけておらず、急激な変化に思えた。筋力強化は手っ取り早くパワーアップできる半面、故障のリスクが高まるもろ刃の剣。キャンプで練習が本格化してきたことで、リスクが顕在化したんだなと思った」
エンゼルスの大谷翔平もMLB移籍後に体を大きくした。特に変化が顕著だった2021年は46本塁打を放ってMVPに輝き、飛躍の一因に挙げられた。ただ、大谷の場合は長期プログラムの中で徐々に増やしており、鈴木とは異なるアプローチだった。
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