セクハラ報道の「相棒」撮影現場はいまだ“昭和” ブラックとホワイトでクッキリ分かれる業界勢力図
読売新聞オンラインは2月13日、「ドラマ『相棒』撮影現場、20代女性セクハラ被害…相談受けた東映側『モテてよかったね』」との記事を配信した。一体、人気ドラマの撮影現場で何が起きたのか、ポイントを担当記者に解説してもらおう。
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【写真6枚】労働組合が発表した、実際の「セクハラLINE」の画像 東映から送られたとされる“謝罪文”も
「セクハラの被害者は、東映に勤務していた20代の女性で、読売新聞は労働組合『総合サポートユニオン』が発表した資料を基に記事を作成しました。被害内容に触れた部分は《複数の男性スタッフから『会いたい』とメッセージを送られたり、交際相手の有無を聞かれたりした》と淡泊な記述です。しかしユニオンのサイトを閲覧すると、複数の男性がかなり悪質なセクハラを繰り返していたことが分かります」
大前提として、被害事案はセクハラだけではなかった。元女性社員は「仮面ライダーリバイス」(2021~22年・テレビ朝日系列)のアシスタントプロデューサー(AP)を務めており、その際に過労死ラインを超える残業を課せられ、残業代の未払いもあった。
被害者とユニオンの訴えは認められ、22年4月に東京労働局の中央労働基準監督署が是正勧告を行い、新聞各紙など多くのメディアが報じた。
「セクハラの直接の加害者は助監督と録音担当で、共にフリーランスでした。助監督は被害女性の肩を叩いたり、ロケバスで『彼氏はいるのか?』などと質問。録音担当は、被害女性が手袋をしているのを見て、『寒いね。こんなぶかぶかの手袋だと温まらないでしょ』と手をぎゅっと握ったり、LINEやショートメールで食事に誘ったり、『会いたい』と“告白”してきたことが明らかになっています」(同・担当記者)
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