くりぃむしちゅーやアンタッチャブルと競り合うもコンビ解散…“地方局の顔”になったイケメン芸人は“芸能界引退”寸前だった
母親の逝去で脳裏をよぎった「芸能界引退」
「何がウケるか分からない」という思いは、元相方・テルのロバート・デ・ニーロものまねがヒットするのを見た時も抱いたという。
「あのものまねは、表に出さなかっただけで、僕とテルが初めて会った時、一緒に行ったキャバクラでもうやっていましたからね。一般ウケすると思ってなかったから出さなかったのに、出したらウケた」
正解は何かよく分からない。日々磨いている本ネタではなく、一発芸が大当たりして人生を変えることもある。
「25年間そういう世界で生きてきて、宅建で初めて分かりやすく結果が出る経験をしました。楽しくなって、次々に資格を取っていったんです」
国家資格を取ったことが、「引退」を具体的に考えるきっかけになった。実はその前から芸人としての立ち位置を見失っていたという。
「芸人として本当に一生懸命やってきたけど、どーよを解散した40歳の頃には、もうお笑いに関しては完全に諦めていました。その後は惰性というか、芸人として売れるのは諦めているのに、芸人を辞められないでいました。自信があったレポーターとかMCでやっていければと、だらだら残っていた感じでしたね。おふくろが亡くなった時に、命には限りがあるのに、これは良くないと思ったんです」
一度は芸能活動から引退しようと考えた背景には、こうした事情があった。
(元「どーよ」後編<2>に続く)