歴史上2人目の日仏ハーフの歌舞伎俳優・尾上眞秀 いとこの丑之助とは「襲名競争」になる?
「普段は仲の良いいとこ同士」
一方、音羽屋は水面下で仰天プランを練っている。
「昨年11月に市川海老蔵(45)が團十郎を襲名しました。これに触発されたのか、菊之助が40代のうちに8代目菊五郎を生前継承する構想です。その際、菊之助は丑之助が襲名するでしょうが、菊之助を継いだからといって菊五郎襲名が保証されるわけではない。その点、眞秀を9代目と考えている寺島も安心です」
歌舞伎界では、名跡襲名がスムーズに進まないケースが少なくない。先の演劇記者が後を引き取る。
「名優と評された6代目菊五郎には九朗右衛門という実子がいましたが、力量に乏しく早々に7代目の後継争いから離脱した。6代目の死後、有力候補と目されたのが養子の尾上梅幸と弟子の尾上松緑、6代目の娘を娶った中村勘三郎でした。結局は三人の誰も継がず、梅幸の長男・菊之助が31歳の時に襲名して、現在に至っています」
丑之助の初お目見えは2歳と、眞秀より2年早い。「普段は仲の良いいとこ同士」(梨園関係者)の二人の、数十年先を見据えた大名跡争いが始まった。