羽生九段vs藤井五冠の勝負の行方を加藤一二三・元名人が分析 「大接戦になると思っていた」
まさか、の展開である。20歳の第一人者・藤井聡太五冠に、52歳の羽生善治九段が挑んだ将棋の王将戦。圧倒的に藤井有利との声が大きかったが、いざ始まればがっぷり四つ。伝説のボクシングの名勝負を思い起こさせる、タイトル奪取の奇跡も見えてきて……。
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昨年度の勝率は8割1分に対し、3割6分。
タイトル戦11戦無敗の現役五冠に対し、2年以上出場なしの無冠。
羽生九段が初の七冠制覇を達成した史上最強棋士の一人であることは誰も疑わないが、数字だけを見れば、昇り竜の若武者に対しての劣勢は否定しようがない。...