氷川きよしは43回…閉館する「中野サンプラザ」で最も多くライブを行ったのは誰?独自調査でベスト4を発表

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 1973年に開業した複合施設「中野サンプラザ」が老朽化のために今年7月2日に閉館、50年の歴史に幕を下ろす。長年、親しまれた老舗のホールで、最も多くコンサートを行ったアーティストは誰か?

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 中野サンプラザは、旧労働省所管の特殊法人「雇用促進事業団」が勤労者向けの福祉施設として1973年6月に開業した。名称は「全国勤労青少年会館」だったが、一般公募で愛称は「サンプラザ」になった。

 2004年11月、中野区と金融機関、企業などが出資して所有会社「株式会社まちづくり中野21」を設立。運営も同時に設立された「株式会社中野サンプラザ」に移った。

Hello! Projectの聖地

「中野サンプラザのコンサート会場は、2222席です。サントリーホールの5000席、横浜アリーナの1万席と比べると小さいので、まだ人気の出る前のアーティストの公演が多いですね。最近は、かつて人気アイドルだった郷ひろみ、小泉今日子、近藤真彦、田原俊彦らも出演しています」

 と解説するのは、中野サンプラザのホール担当者。

 日本音響家協会が2000年4月に公表した「音響家が選ぶ優良ホール100選」に中野サンプラザアは選ばれた。それもあってホールは365日、コンサートで埋まっていたという。

「ところが新型コロナの影響で、2020年は年初から夏までコンサートを中止。夏から再開しましたが、その年の12月までは、入場者を半分に制限しました」

 さて、どんなアーティストが中野サンプラザでコンサートを行っていたのか。その回数もカウントしてみた。この稿ではベスト4を紹介しよう。第4位は、43回(*1日2公演でも1回とカウント)の氷川きよし(45)だ。

「氷川さんは、2000年2月2日にデビューし、2001年7月、初めての単独コンサートを中野サンプラザで行いました。以来、毎年2月1日と2日、デビュー記念公演を行っています。ご本人も初めてコンサートを開いた会場なので思い入れがあるそうです。また、彼のファンは70代や80代の高齢者が多いので、中野駅北口から歩いて1分というアクセスの良さも好都合のようです」

 第3位は58回のモーニング娘。である。

「アップフロントグループ系列の芸能事務所に所属する女性アイドルグループの総称をHello! Project、通称ハロプロと言いますが、モーニング娘。はその第1号です。Juice=Juice、アンジュルム、つばきファクトリー、BEYOOOOONDS、OCHA NORMAといったハロプロのグループも中野サンプラザでよくコンサートを行っています」

 ハロプロのアイドルグループの公演が多いのは訳がある。

「AKB48の聖地は秋葉原ですが、Hello! Projectの聖地は中野なんです。中野には中野ブロードウェイがあり、サブカルチャー好きが多く集まります。老舗の並行輸入時計店やまんだらけ(漫画の古本屋)があって、オタクの町になっていることが関係しています。また、中野区も出資していることで公益性が高いので、ホールの貸し出し料金が他のホールよりも安いということもあるでしょう。Hello! Projectは10年前から正月、ゴールデンウィーク、夏休みにそれぞれ1週間ずつコンサートを開催しています」

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