「星降る夜に」で吉高＆北村のキスシーン連発 ドラマ担当プロデューサーの悩みどころとは？
今年に入って火曜の夜は“キス”と“秘め事”で溢れている――。21時からの「星降る夜に」（テレビ朝日）は、吉高由里子と北村匠海のキスだらけ。22時からの「大奥」（NHK総合）は、公共放送とは思えぬ“絡み”でいっぱいだ。テレビ局は何を狙っているのか。
＊＊＊
【写真を見る】吉高と北村の熱烈な「キスシーン」 注目ポイントとして話題に
2月14日放送の「星降る夜に」は、冒頭から吉高と北村の熱烈なキスシーンだった。このドラマ、初回からキスシーンが話題となっていた。民放プロデューサーは言う。
「吉高演じる産婦人科医と北村演じる10歳年下の遺品整理士のラブストーリーで、主人公の相手役の耳が不自由という設定は、昨シーズン大ヒットした『silent』（フジテレビ）と同様です」
川口春奈と目黒蓮が出演した「silent」の視聴率は、平均7・6％（ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯：以下同）とそこそこだったが、TVerなどでの見逃し配信の再生数が圧倒的だった。全11話の累計は6191万回で史上最高、1話平均で実に600万回弱が視聴されたことになる。
「『星降る夜に』も視聴率は6～7％とそれほど高くありません。ところが、第1話の見逃し配信の再生数が放送翌日に100万回を突破してテレ朝の歴代記録を最速で塗り替えました。1～4話の累計は2月8日までに1000万回を突破し、順調に伸びています」
そういえば、ドラマでキスシーンを見るのも久しぶりのような……。
コロナ禍で消えた
「2020年4月にコロナウイルスによる緊急事態宣言が出されて以来、キスシーンどころか通常のシーンまで撮影が困難になりました。ストックはなくなり、放送も中断、延期されるドラマもあった。さらに、ジェンダーやパワハラの問題なども噴出し、制作者側はすっかり腰が引けてしまい、ラブシーンもなくなっていったのです」
「星降る夜に」がキスシーンを復活させたのだろうか。
「最初はテレビ東京だと思います。昨年1月期の水曜深夜に放送された、動画配信サービスParaviと連動した『部長と社畜の恋はもどかしい』は、キスシーンはもちろん、たびたびベッドシーンが出てきました。さらに、昨年10月期の同枠『夫婦円満レシピ～交換しない？一晩だけ～』は、夫婦交換ドラマだけに、毎回、絡みのシーンがありました。同じく10月期の水ドラ25枠『キス×kiss×キス～メルティングナイト～』はタイトル通りキスシーンだらけで、他局の度肝を抜いたのです。これらはリアルタイムの視聴率はいまひとつでしたが、話題を呼んで配信再生数を稼ぎました」
「星降る夜に」はこれに乗っかったのだろうか。
[1/2ページ]
