人気コンテンツ「旅番組」の知られざる苦労 関係者は1月放送のテレ東「鉄道沿線歩き旅」にガッカリ
1月21日に放送された「鉄道沿線歩き旅」(テレビ東京)は、フリーアナウンサーの福澤朗(59)がゲストとともに鉄道沿いの道をひたすら歩き、タイムリミットまでにゴールを目指すという番組だ。今回はその第15弾で、JR仙石線の石巻駅から仙台駅まで30駅、およそ50キロを2日間で歩くというもの。もっとも、業界で注目されたのは、無事にゴールできるのかということより、全く別のポイントだった。
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【写真をみる】“48歳とは思えない美貌”馬場典子アナ 初日のサイコロで「0」の目を出してしまった決定的瞬間
今回のゲストは、フリーアナウンサーの馬場典子(48)とお笑いコンビ・アルコ&ピースの酒井健太(39)。言うまでもなく福澤と馬場は日本テレビの元局アナで、2人の喋りは息の合ったものだった。そこに加わった酒井のツッコミも悪くない。
タイトル通り、鉄道路線図だけを頼りに沿線の道をひたすら歩くという番組だが、テレ東らしい仕掛けもある。朝一番に“トレインダイス”という0~3の数字が振られたサイコロを振り、出た目の回数だけ1区間のみ列車に乗ることができる。
初日にサイコロを振ったのは馬場だったが、結果は0。おかげでこの日、3人はひたすら歩くことに。加えて、石巻駅から1つ目の陸前山下駅に向かう途中で、誤ってJR石巻線沿いを歩くという大きなミスも加わった……。
これには民放の旅番組スタッフもガッカリしたという。
「旅番組関係者の間では、あることが注目されていたんです。果たして仙石線の車内映像が使用できるのか、と。ですから、初日はその可能性がゼロになってしまったわけです」
仙石線は石ノ森章太郎のキャラクターがラッピングされた車両、“マンガッタンライナー”が有名だが、内装も特別なのだろうか。
JR車内はNG
「そういう点に注目していたわけではありません。仙石線はJRの路線です。そもそも旅番組を作る際の常識として、JR路線は原則、車内撮影がNGなんです」
言われてみれば、旅番組で列車内が映るのは、私鉄が多い気がする。
「そのため、旅番組で列車内の映像が使用されるのは、ほとんどが私鉄です。JRとしては乗客への影響を考えてのNGだそうですが、旅番組スタッフとしてはルートを決める上での大きな障害になるのです」
なぜ今回の「鉄道路線歩き旅」が注目されたのだろう。
「この番組はJR路線をルートに使うことが多い。その上、2021年11月に放送された第12弾はJR上越線で、どういうわけか車内映像も使われました。それ以来のJR路線というわけで、今回はどうなるのか話題になっていたのです。前回同様、仙石線もローカル路線なので、ひょっとすると使えるのではないかと期待していました」
2日目、早朝に集まった3人は、全員で1つのサイコロを振ることに。出た目は2で、この日は2回、1区間だけ列車に乗ることができる。彼らはまず、仙石線で最も駅間が長い、陸前浜田駅~東塩釜駅の区間を乗車することに決めた。
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