上海で「町中華」ならぬ「町和食」が流行中 “すき焼きパスタ”を生んだナルホドの食事情

国際 中国

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現地和食店のむずかしさ

 たしかに、日本人が経営する和食店でも、現地の人びとの舌にあわせようと料理の味に対する意見は、日本語のできる中国人に求めている節がある。そうした中国人は日本に詳しいから、日本寄りになる。結果、日本に馴染みのない多くの中国人にはしっくりこない味に仕あがってしまう。

 反対に、中国人の味覚に寄せ過ぎてしまうと、それはそれで難しい。今度は日本人駐在員や、本場の味を求める側の中国人客を手放してしまうことになるからだ。だから「FINE」のような町和食は、上海の食事情が生んだ、良いところをついた店といえるだろう。

 ここ1年ほどで、「町和食」以外にも「町イタリアン」も増えはじめた。パスタ版「油溌麺(西安の伝統的な麺料理)」や「麻婆豆腐千層麺(マーボーラザニア)」を出すイタリアンレストラン「Yaya's」が代表格だ。

「“融合”は、飲食だけでなく若い人の興味を引くキーワードになっていると思います。日本は逆で、ガチ中華っていう本場の中華が流行ってるんですね。おもしろいですね。なぜでしょう」と提子さんはいう。

・各店情報
白日清澄:上海市静安区愚園路471号
RUMOR伝聞洋食:上海市徐匯区新楽路208号
DEMO和洋食堂:上海市黄浦区興安路139号
三角関夕:上海市長寧区愚園路1088弄48号107-1室
FINE:上海市静安区銅仁路58号

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