日本中に蔓延する“SDGs疲れ”、美しい地球のための「努力」がもたらす「不都合な真実」

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苦行でしかない

 SDGsもそうなのですが、何か一つの「これこそ正解!」に従うとイザという時に困難が発生してしまうのです。今、【7】と【13】について、「化石燃料は悪」という論調になっていますが、これは極論のように感じられます。人間が文明生活を維持する上では、適宜効率の良い化石燃料を使う必要もあるでしょう。或いはCO2排出が比較的少ない別の手段も導入する。さらには、排出した分を相殺するような施策をする。無理をし過ぎない方がいい。

 自分自身の人生を振り返っても、「1カ 月の残業300時間」といった無茶苦茶な働き方(努力と根性)をしている時期は不幸せでした。それはSDGsでも同じで「夏はエアコンの気温を28℃にします」や「夏の間はクールビズ必須」「冬は極力厚着を」「自転車移動」「早く寝て夜間帯の電気使用を減らす」ぐらいなら、個々人が努力できます。しかし、「エアコン使用不可」なんてことになったらこれはもう苦行でしかない。

 さらに、大元の「クリーンエネルギー化/気候変動対策」は個人はいわずもがな、一般的な企業にさえしづらいもの。エネルギー関連企業以外では手の打ちようがない。そうした中、できることを導入しなくてはならないのがSDGsです。2022年12月5日から10日まで行われた「日経SDGsフェスティバル」における、「日経 社会イノベーションフォーラム」では、以下の人々が解決策を提示しました。「日経Biz Gate」に1月31日に掲載された講演録から、登壇者が解説した対策を箇条書きにしてみます。

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