“松坂監督”招聘へ、西武のウラ工作 蜜月アピールのカゲに“黒歴史”と致命的欠陥

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ソフトバンクの「OB扱い」に松坂氏は恐縮

 松坂氏は西武で臨時コーチを務める前の2月2日、ソフトバンクのキャンプを訪ねた。その取材証には「OB」の文字が入っていたという。松坂氏は自身のツイッターで「OB扱いして頂きました。申し訳ないです…。ありがとうございました」とつづり、3年推定総額12億円という大型契約を結びながら故障のため、わずか1試合の登板に終わった古巣の対応に恐縮気味だった。

「西武サイドは心穏やかでなかったのではないか。松坂氏に固辞されたが、臨時コーチで来た時にはユニホームの着用を提案した。指導者・松坂は西武が手を付けているから横やりを入れるなと他球団にアピールしたかったのではないか」(前出の遊軍記者)

 今季から采配を振る松井稼頭央新監督は2年契約。早ければ25年に監督交代する。松坂氏より年長の元エース、西口文也2軍監督も次期監督候補に挙がるものの、球団は一気に松坂監督の誕生をもくろんでいても不思議ではない。

 21年の松坂氏の現役引退セレモニーでは、渡辺GMと懇意の東尾修元監督が松坂氏に対し、「今度帰ってくるときはライオンズのユニホームじゃなきゃだめだぞ。約束しろ」と球団を代弁するように迫る一幕があった。東尾氏はプロ入り時の監督で恩師と言える存在だが、松坂氏は「こればかりは僕がやりたいといって、できるものではないですけど、また声をかけてもらえるように野球を勉強して戻ってこれたらと思います」と巧みにかわしていた。

 今後も、あの手この手で松坂氏を囲い込んでいくことが予想される西武に注目だ。

デイリー新潮編集部

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