「NO JAPAN」運動、ユニクロ配送拒否にも関与… 韓国でいま炙り出される「北朝鮮スパイの闇」

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疑わしきは民主労総だけにあらず…

 もっとも、北朝鮮スパイの疑いを受けている労働団体は、民主労総だけではない。自主統一忠北同志会という団体は、2017年から北朝鮮工作員と80回以上接触し、以後2年間、工作員から約4万ドルの工作金を受け取っていた。国内でスパイ活動した疑惑で会員が逮捕されたりもしている。

 自主統一忠北同志会は、韓国の機密情報を収集し、北の体制宣伝を密かに実行するよう工作員から指令を受けていたという。2017年に韓国がF35ステルス戦闘機を米国から導入しようとした際には反対する世論を盛り上げたり、2020年4月の韓国国会議員選挙で「保守党の勝利を阻止せよ」と宣伝したりしたという。

 彼らが北朝鮮から「反日」指令を受けていたことも明らかになった。2019年8月には「NO JAPAN」の世論を利用し、「韓日同盟の破裂に向けた実践活動の展開」という北朝鮮からの指示を受け、積極的に実行してきたという。

 文在寅前大統領は在任中、国情院の改革をめざしていた。そのひとつが同機関の北朝鮮スパイを捜査できる「対共捜査権」を剥奪する計画の推進だった。北朝鮮のスパイ活動が韓国内で横行する素地はあったわけだ。韓国内での「NO JAPAN」は韓国内で生まれたわけではなく、北朝鮮が韓国の市民団体を利用し煽ったものではなかったか、という論調が強まりつつある。もしそうだとしたら、その動きを黙認した文在寅政権も問題視される。

ノ・ミンハ(韓国在住ジャーナリスト)

デイリー新潮編集部

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