上司への“逆パワハラ”でクビになった元女性自衛隊員の告白 「納得がいきません」

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「納得がいきません」

 また上司の病歴を揶揄してパワハラ認定を受けたケースでは、こんな事情があったと訴えるのだ。

「この上司は幹部自衛官ではありますが、私と同期で以前からLINEのやり取りをする関係でした。彼女からのメッセージには“(適応障害の)診断をもらえれば、異動も早急にやってもらえるかもという戦略でもあります”と書かれていたこともあって、勤務先を替えたいがための詐病だろうと考えていました。こうした彼女の態度をとがめて言ったことを、その発言に至るまでの事情を加味せず被疑事実とするのは、本当に納得がいきません」

海自の回答は

 彼女から指摘があった上司らにも、言われるだけの相応の理由があったと主張するのだ。だが、一般企業ならまだしも、これが国を守る組織の実態だとすれば、やはり首をかしげたくなる。

 改めて海自にも聞くと、

「個人が特定されかねない情報を基本としているため、お答えは差し控えさせていただきます」(防衛省海上幕僚監部広報室)

 そう話すばかり。不服申し立ての結論が出るのはまだ数カ月先といわれるが、自衛隊として組織の立て直しが急務なのは言うまでもない。国を守るべき防波堤がこれほどに脆いと知ってほくそ笑むのは、海の向こうのかの国である。

週刊新潮 2023年2月16日号掲載

特集「これで国が守れるのか!? 『防衛費増額』の折も折『セクハラ・パワハラ』大量発覚 上司5人のメンタル破壊でクビ 自衛隊『女軍曹』の告白」より

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