王者「相棒」を悩ます「上田と女が吠える夜」 テレ朝は「星降る夜に」で手を打ったつもりが

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 今シーズンNo.1の民放連ドラといえば「相棒」(テレビ朝日)だ。泣く子も黙るSeason21にして、未だに王座を譲らないのには大したもの。ところが、意外にも他局の目は冷ややかだという。

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 2月8日放送の「相棒」の視聴率は、世帯11・7%、個人6・9%だった(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)。この週のドラマ視聴率は、「相棒」の上にはNHKの2作品、8日放送の朝ドラ「舞いあがれ!」(世帯16・2%)と12日放送の大河「どうする家康」(同13・3%)がいるのみ。

 ところが、日本テレビ関係者はこう言う。

「20年以上もシリーズが続いたのは立派です。とはいえ、裏番組のトークバラエティ『上田と女が吠える夜』(日テレ)が世帯9・4%、個人5・6%と、あと一歩のところまで迫っています」

 さすがの「相棒」も息切れだろうか。

「それどころではありません。コア視聴率で見ると『相棒』の2・5%に対して『上田と女』は5・4%と、Wスコア以上の差をつけているのです。ちなみにこの数字は、この日のNHKを含む全番組の中で2位でした。いまや『相棒』は“恐れるに足りず”と言っていいでしょう」

 コア視聴率とは、13~49歳の男女の個人視聴率のこと。8日放送のコア視聴率トップは「有吉の壁」(日テレ)だそうだ。

「つまり、ティーン層(13~19歳の男女)、M1・F1層(20~34歳の男女)、M2・F2層(35~49歳の男女)では、『相棒』の倍以上の視聴者が『上田と女』を見ていたことになります」

ディレクターのセンス

 デイリー新潮は「いとうあさこ、ウイカ、若槻……日テレとフジの新番組が酷似、出演者が3人も被るってどういうこと?」(22年4月22日配信)で、「上田と女」や「トークィーンズ」(フジテレビ)など女性によるトーク番組が増えていることを報じた。

「『上田と女』と『トークィーンズ』は出演者もコンセプトもカブる番組ですが、現在は『上田と女』が圧勝しています」

 何が違うのだろう。

「まず、企画と演出を手掛ける前川瞳美さんのセンスがいい。彼女は『月曜から夜ふかし』でディレクターとしてデビューし、『世界の果てまでイッテQ!』や『しゃべくり007』などのバラエティ番組で修行を積んできました。小細工なしのトークの面白さだけでグイグイいくので、見やすくて心地のよい番組となっています。くりぃむしちゅー・上田晋也の司会も流石で、これらが差を生んでいるのでしょう」

 女性を中心としたトーク番組は、若い女性の視聴率を得るためという。

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