生誕100年・池波正太郎の小説はなぜ今も実写化が続く? 12歳から株屋で勤務、軍隊も経験…培われた人間観とは

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 今年生誕100年を迎えた時代小説作家、池波正太郎。没後30年以上を経てもなお作品の人気は衰えを知らぬばかりか、映像化は引きも切らず。代表作『剣客商売』を始め、なぜ多くの人々を魅了するのか。時代小説を知り尽くす第一人者・縄田一男氏にその世界を俯瞰してもらった。

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 昨年末の12月30日、NHKは池波正太郎生誕100年BS特集時代劇として「まんぞく まんぞく」を放送した。制作スタッフの原作への深い理解度に加え、主役の若い二人、石橋静河、永山絢斗の好演も相まって、久し振りに良い時代劇を観たという幸福感に浸ることができた。...

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