Z世代が支持する「位置情報共有アプリ」 22歳の早大生が語る家も通学路も“24時間発信したい心理”とは

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繋がることは良いこと

 位置情報を“誤魔化す”機能もある。ピンポイントでなく、だいたいの位置情報を示す「ゴーストモード」や、任意の場所に位置情報を固定できる「フリーズモード」だ。

「どちらの機能も、そのモードであることが相手にも分かる仕様です。ずっとフリーズモードにしていたら、『居場所を知られたくないんだな』と思われる能性もあります」

 利用の実態を知ったところで、「そこまでしてなぜ繋がりたいのか?」と疑問を持つ人も多いだろう。

「繋がることは良いことだと思うんですけどね。世代間で考え方が違うというのは大きいと思います。今や当たり前の存在になっているSNSでも、登場した時はこんな風になるなんて思っていなかったですよね。時代によって人々の考え方が変わっていって、このアプリも多くの人に受け入れられるようになると思います」

投稿はハードルが高い

 片岡さんは、位置情報共有アプリは“今”の若者のニーズに合っているとも言う。

「Facebookって、今や日常的に投稿できるSNSではなくなっていますよね。仕事の成果を発表する場所というか……。Instagramは若者にも人気ですが、“いいね”が付いたりコメントが来たりするフィード投稿は、だんだんハードルが高くなっているように感じます。使い始めた頃はどうでもいい内容をバンバン上げていましたが、今は24時間経つと消えるストーリーズ投稿のほうが気楽にできます」

 その裏には、「発信して友達に見てほしいけど、反響を考えるとなんとなく気が引ける」という心理があるという。

「位置情報共有アプリは、何もしなくても常に情報を発信できるところが気楽なんです。わざわざ写真を撮ったり、投稿内容を考えたりする必要もありません。今後も需要は増えると思うし、単なる位置情報だけでなく、『今このお店にいる』みたいな内容と合わせて発信できるような形に発展させたら、もっと使いやすくなるのではと思います」

 NauNauは270万ダウンロードを突破した。ユーザーの男女比は、半々だという。

「一切マネタイズしていないので、いくら頑張ったところで赤字なんですよ。今まで作ってきたアプリの中でNauNauが最もダウンロード数が多くて、喜んでもらえているアプリなので、これからもアップデートを重ねてより使いやすいアプリにしていきたいです」

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