渡邉優樹容疑者に1億円を運んだ「日本人彼女」の知られざる正体 60億円の犯罪収益は没収できる?

国内 社会

  • ブックマーク

渡邉が入れ揚げていたホステス

 共犯者が身を滅ぼすほどの恋心を募らせた渡邉容疑者。だが現地では、彼女の想いを踏みにじるがごとく豪遊に興じていた。

 マニラ市内の最高級KTV(キャバクラ)で働くフィリピン人ホステスが語る。

「渡邉サンが小島サンとこのお店に通っていたのは、19年くらいだったかな。ウチは中国マフィアのお客サンも来るけど、渡邉サンは毎回、スーツとか長袖のシャツとかを着ていて、タトゥーも見えなかったから、ちゃんとした人かなって思っていた。ただ、携帯電話を5、6台持っていて、それについては何か怪しいなとは思った」

 19年といえば、渡邉容疑者が柴田と交際していた時期と重なるが、

「彼がお店で入れ揚げていた女の子がいた。20代半ばくらいで(源氏名は)ハートちゃん。モデルみたいな子だよ」(同)

 確かに彼女の写真を見ると、ハッキリした二重に、鼻筋が通った顔立ちがタレントのローラを彷彿とさせる美形だ。

「渡邉サン、ハートちゃんのお誕生日をお祝いするために五つ星のカジノホテルを予約してあげていた。彼女、“彼が素敵なホテルをとってくれた”と、うれしそうに話をしていた」(同)

“マンションを買ってあげるから、一緒に住もう”

 もっとも、渡邉容疑者と同等かそれ以上に歓楽街を楽しんでいた男がいた。

「小島サンは、とにかく私たちに大盤振る舞いしてくれた。ネックレスを買ってくれたし、当時、最上位モデルだったiPhone XS Maxのゴールドも正規店で買ってもらった(編集部注・64GBモデルで価格は12万4800円)」(同)

 さらに、別の夜の蝶からは次のような証言も。

「小島サンが私を指名してくれる時はVIPルームで8千ペソ(約2万円)くらいするボトルを4、5本空けてくれた。彼はジェントルマン。絶対お触りはしない。コンピューター関連のIT企業の社長さんと名乗っていましたね。ハンドバッグにはいつも分厚い千ペソ札の束。400枚くらい入っていました」

 日本円で実に100万円ほどを常に持ち歩いていたというのだ。「ジェントルマン・小島」は、この、滝沢カレンに似た20代の彼女に夢中だったという。

「“マンションを買ってあげるから、一緒に住もう”と口説かれていた」(同)

 彼女には当時、あいにく彼氏がいたためアプローチはすべて断っていたものの、

「(小島は)優しいし、顔も可かわいかったし、何よりジェントルマンだから好きでした。だから、急にいなくなってしまった時は、すごく寂しかった。“セブに行くことになった”と連絡をくれましたが、半年くらいして本当は逮捕されたって聞いた時はショックで……」

 彼らはこんなふうに一晩で20万、30万と遊興に費やしていたのだが、

「それでも60億円にのぼる犯罪収益は到底使い切れるものではありません」

 そう断言するのは、ある警察関係者である。

次ページ:犯罪収益金の行方

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[4/5ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。