「世間の目に負けて働いてしまう」 作家・燃え殻さんが疲れると「労働に向かない友人」に会いたくなる理由
風呂なしアパートに住んで25年の友人
作家・燃え殻が「週刊新潮」で連載するエッセイ「それでも日々はつづくから」が100回を迎えた。ついつい世間の目を気にして「働いてしまう」燃え殻が、風呂なしアパートに25年住み続ける「働かない友人」にふと会いたくなってしまう理由とは。
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高円寺の風呂なしアパートに住んで25年の友人がいる。人生に疲れると、彼の顔が見たくなる。彼はかたくなに働かない。25年で彼が働いた日は、1カ月もないと思う。「それはどうなの?」と必ず突っ込まれる方法で彼はなんとか生活しているのだが、相当に「それはどうなの?」案件なので、ここでは詳細は割愛する。...