侍ジャパン・ヌートバーの祖父が語る、栗山監督「最強の口説き術」 アメリカでは「クリヤマって何者?」と話題に
“けがしちゃうよ”
政治家になれば、瞬く間に出世しそうなタイプだ。
こうして「侍ジャパン」はオールスターチームとなったわけだが、では死角なしかと問えば、皮肉にもメジャーリーガーをそろえたことで、逆に不安の芽が生じたという。
「メジャー勢の合流時期が不透明となっています」
と前出の担当記者が言う。
代表は2月17日から宮崎県で合宿を張り、その後、ソフトバンク、中日、阪神、オリックスと調整試合を行って本戦に入るが、
「3月6日の阪神戦より前の試合や合宿についてはWBCの管轄外で、WBC主催者が加入している保険が利きません。そのため、その日程についてはメジャー各選手の所属球団の中には参加させるのを渋っているところもある。NPBは保険を自腹で負担する方針でWBC側と交渉を進めていますが、1月時点では明確な回答が返ってきていません」
合流が遅くなれば連携に不安が残るし、調整も遅れる。
「監督は“それじゃけがしちゃうよ”と珍しく焦りをあらわにしていました」
監督の気遣い、温厚さもまたあだとなる危険性を秘めているという。
「代表選考過程でメンバーの名がメディアにダダ漏れになり、発表時にはすべてが紙面に出ていた。情報管理の意味では不安です」
ヌートバーの母も恐縮
今回、監督が選んだコーチは7名中5名が日ハムコーチ経験者と、これまた「栗山印」であるが、
「ヘッドコーチを務める白井一幸さんが講演会で“大谷はDHと抑えで”と述べています。投手コーチのロッテ・吉井(理人)監督もラジオ番組で“準決勝と決勝は山本と佐々木朗希でいきたい”と話すなど、本来監督が決めることをコーチがべらべら話して大丈夫か。ガバナンスに一抹の不安を感じますね」
というから、決して盤石ではないのである。
「栗山監督から正式にお誘いがあった時はリモートだったそうですが、姉もその場にいたそうです」
と冒頭の祖父に代わって述べるのは、ヌートバーの叔母だ。「姉」とはヌートバーの母を指す。
「監督はまずラーズと話し、最後に姉に代わったとか。“本当は直接アメリカに行ってお願いしなければいけないところ、こんな形で申し訳ございません”とあいさつされたそうで、姉は“本当はこっちがお願いして出させていただくくらいなのに”と恐縮していました」
強力な兵を集めても使えなければ宝の持ち腐れ。今後問われるのは、肝心の用兵力というわけである。