「謝られても、まったく許せる気がしない」 かつていじめを経験した作家・燃え殻さんが、生きづらい人々に送るメッセージ
6人の同級生に追いかけられ、掃除用具入れの中に
作家・燃え殻が「週刊新潮」で連載するエッセイ「それでも日々はつづくから」が100回を迎えた。小学生のときにいじめの被害者となった燃え殻が、掃除用具入れに閉じ込められた時に祈ったこと、そしていま加害者に対して思うこととは――。
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現実にはタイムマシンはない。ただタイムマシンを心から望んだことが人生に1度ある。それは小学2年生のときだった。
季節は春で、生暖かい風が学校の廊下を吹き抜けていた。僕はその廊下を必死で走っている。...