さんまの河本への助言は絶賛されているが…決して言えない「ドッキリ芸人」たちの苦しい胸の内

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ヤラセ疑惑への影響

 こうした舞台裏のやり取りを、河本はオンエアで、さんまは1月21日に放送された「ヤングタウン土曜日」(MBSラジオ・土・22:00)で明かしたのだ。

「放送内容を東スポなどが報じ、ネット上で拡散されました。さんまさんがお笑いに貪欲であることが再確認され、SNSには絶賛する意見が相次いで投稿されたのです」(同・記者)

 損をした芸人はいない。視聴者も充分に楽しんだ。まさに「めでたし、めでたし」という展開だったのだが、バラエティ番組のスタッフやお笑い芸人の中には、頭を抱えている者もいるようだ。民放キー局のスタッフが言う。

「ドッキリの企画は常に“ヤラセ”が疑われています。ドッキリが仕掛けられていることを芸人さんは事前に知っていたのか知らなかったのか、ネット上では高い関心を集めます。今回は番組スタッフもケンさんも、河本さんにドッキリだとは伝えていませんから、“ヤラセ”については完全な潔白です。その一方で、河本さんはドッキリを疑いながらカメラの前に立っていたことが明らかになってしまいました」

出演態度の難しさ

 深夜、カラオケボックスに到着した河本は「家に帰りたい」と愚痴をこぼし、それに引っかけて木山裕策(54)の「home」を熱唱、視聴者を爆笑させた。

「河本さんと、さんまさんの暴露で、『ドッキリだと疑った上で、あえて引っかかる芸人』の存在がバレてしまいました。これを迷惑に感じたスタッフもいるでしょう(笑)。ドッキリ芸人に『結局は分かった上で演技しているんだろ?』とツッコミを入れる視聴者は、今以上に増えることは間違いありませんからね」(同・スタッフ)

 安田大サーカスのクロちゃん(46)、パンサーの尾形貴弘(45)、ロッチの中岡創一(45)、おいでやす小田(44)、狩野英孝(40)、三四郎の小宮浩信(39)、コロコロチキチキペッパーズのナダル(38)、ザ・マミィの酒井貴士(31)──視聴者に人気の「ドッキリ芸人」を挙げると、こうした面々になるだろう。

「疑いの目を向ける視聴者が増えていることは、芸人さんとスタッフには頭の痛い問題です。1ミリも疑っていないと『白々しい』と批判されますし、『ドッキリだと分かっていますよ』という態度を出しすぎると、最悪の場合は撮れ高ゼロで丸ごとカットされてしまいます。あの時の河本さんは半信半疑だったはずで、どういう態度で出演するのがベストなのか、さぞかし悩んだでしょう」(同・スタッフ)

 さんまに「あれは言わないでほしかったです!」、「今後、ドッキリが作りにくくなります!」と抗議したいスタッフや芸人はかなりの数に上るという。

「その一方で、さんまさんが『ドッキリなら行け』と河本さんにアドバイスしたというエピソードは、芸人さんにとっても、スタッフにとっても、まさに金言でした。自分の出演姿勢について改めて考えた芸人さんもいたと思いますが……」(同・スタッフ)

デイリー新潮編集部

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