結婚発表のアンガールズ田中 「キモさ」で売れた頃から貫く “巧みな見せ方”とは

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 1月26日、アンガールズの田中卓志が自身のポッドキャスト番組内で結婚を発表した。以前から交際していた一般女性に元日にプロポーズをしたのだという。ゴールデン番組「呼び出し先生タナカ」(フジテレビ)でMCを務めるなど、仕事も順調だった田中が、ついにプライベートでも大きな一歩を踏み出した。

 世に出てきた頃のアンガールズは、その圧倒的なキャラの強さで注目された。痩せすぎのガリガリ体型の男性2人が、なよなよした話し方で脱力系のコントを演じる。ショートコントの間をつなぐ「ジャンガジャンガ」というパフォーマンスも話題になった。おしゃれな衣装を着ていた彼らは「キモかわいい」と言われ、女性人気も高かった。

 世間的には、当時のアンガールズはいかにもキャラ先行型の芸人に見えたかもしれないが、実はネタがよくできていて面白かった。彼らは自分たちのキャラクターをよく理解していて、それに合ったネタを演じることができたからこそ、すぐに売れっ子になることができたのだ。

 その後、ブームが落ち着くと「キモかわいい」から「かわいい」の要素が抜け落ちてしまい、特に田中の方は単なるキモいキャラとして扱われるようになった。本人も最初は戸惑いを感じていたが、「これだけキモいキモいと言われるなら、言われっぱなしで終わるわけにはいかない」と思い、開き直るようになった。

 そこからは、あえて気持ち悪さを強調するような話をしたり、スタジオ収録中に女性客ばかりの観覧席に飛び込んだりするようになった。この思い切った居直りの精神こそが、田中をキモキャラ芸人として不動の存在にした。

 しかし、そんな中でも彼は黙々と腕を磨いていた。最近では知性派の一面が徐々に注目されるようになり、ネタ番組で解説役として的確な評論をしたり、お笑いコンテストの審査員を務めたりするようになった。

「キモキャラ」のイメージからすると、田中の分析力が優れているのは意外な感じがするかもしれない。しかし、彼にはもともとそういう能力が備わっていた。だからこそ、キャリアの早い段階でチャンスをつかむことができたのだ。

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