山手線の驚異的な正確さと「いじめ」の関係 中野信子氏が解説する「正義のやっかいさ」
大雪や台風などがあるたび、ニュースでは交通機関の乱れが深刻な様子で語られる。しかし、天気は人にはどうすることもできないし、日本の鉄道の技術水準の高さとダイヤの正確なことは世界的にも有名だ。進んで遅延を招く鉄道会社もないだろう。
都会では事故や設備故障による遅延は日常茶飯事で、中には少しの遅れにいら立ち、駅員に詰め寄る人もいる。こうした傾向は利用者の権利行使といえなくもないが、いささか日本的な現象であるようだ。中野信子氏の最新刊『脳の闇』から紹介しよう。...