連続強盗事件「ルフィ」と暴力団との関係 60億円の行方で注目される「北海道コネクション」

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日本から運び屋に届けさせたカネ

 日本社会を震撼させている、「ルフィ」をリーダーとしたグループによる一連の連続強盗事件。これらの事件や他の特殊詐欺に関する「指示役」4人はフィリピンの入管施設に収容中だったが、相次いで強制送還され、日本側に身柄が引き渡された。強盗事件の全貌と共に注目されるのが、想定60億円以上ともされる特殊詐欺で奪い取ったカネの行方だ。犯罪の規模の大きさから、暴力団の関与を疑う向きは少なくない。

 彼らと暴力団との関係について、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)が解説する。

 過去に特殊詐欺に関与したとして窃盗容疑などで逮捕されたのは、渡邉優樹(38)、今村磨人(38)、藤田聖也(38)、そして小島智信(45)の4容疑者。

「彼らは、2018年11月~20年6月までの期間に、約2300件の特殊詐欺事件に関わったとされています。被害総額は60億円以上とも。指示役のトップに君臨した渡邉容疑者は、
日本でダマし取ったキャッシュカードでおろしたカネを運び屋を通じてフィリピンまで届けさせていました」

と、社会部デスク。

別の組織に上納されていた

 金庫番を兼ねていた渡邉容疑者の“女”や配下の男が、カネを持って日本からフィリピンに渡っていることはすでに明らかになっている。

「ただ、そうやって運ばれたカネは多く見積もっても5億円にも届かない。残りは色んなところにまだ隠されているのか、上部組織に上納されていたのか。実際に丸々60億円を手にしていたのなら、法定刑が死刑か無期懲役のみとなる強盗殺人や強盗致死事件に手を染めることもなかったはず。別の組織に上納されていたと見るのが自然でしょう」(同)

 上納となると暴力団との関連が疑われることになるだろう。実際に、彼らの経歴を見ると少なくとも3人に暴力団との接点があることは否定できないようだ。竹垣氏に聞いてみると、

「今村容疑者は20代のころに、6代目山口組の2次団体・茶屋政一家(ちゃやまさいっか)傘下の石堂組にいたことがあると聞きました」

 他方、渡邉容疑者についてはどうか?

「渡邉容疑者は6代目山口組の2次団体・3代目弘道会傘下の福島連合の若頭を務める人物の関係先にいたことがあったとのこと。キャバクラのキャッチをしていたようですね」(同)

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