ゴルフファン憧れの2つの名所が工事中 セント・アンドリュースの“不格好すぎる橋”の改修に非難殺到
オーガスタ・ナショナルの工事への懸念
我が道を突き進むオーガスタ・ナショナルと人々の声に耳を傾けるセント・アンドリュース。それぞれの姿勢は180度異なるが、オーガスタ・ナショナルはプライベートクラブであり、セント・アンドリュースは広く門戸を開いているパブリックな存在ゆえ、ある意味、両者の姿勢は異なって当たり前なのかもしれない。
ともあれ、世界中のゴルファーが憧れる名物ブリッジに石畳をつなげたセント・アンドリュースのデザインが、あれほど激しい批判の対象になり、文字通り「石(岩)」をも動かす結果になったことに何より驚かされた。
デザインそのものの良し悪しの判断は主観の問題であり、初めて見た人の目には「素敵なデザイン」と映ることもあるのかもしれない。だが、長年、スウィルカン・ブリッジを眺めてきたゴルフファンの目には、奇妙な石畳が無理矢理くっつけられた酷いデザインに感じられた。私もそう感じた一人だった。長年愛されてきた歴史的遺産だからこそ、慣れ親しんだ姿を保ってほしいと願うことは「なるほど」と頷ける。
これは「もしも」の話だが、オーガスタ・ナショナルがアーメ・ンコーナーの12番ホールのホーガン・ブリッジや13番ホールのネルソン・ブリッジの周辺に同様の石畳を敷き、その姿を4月のマスターズでいきなり披露したら、きっと批判や非難が殺到し、マスターズが開催困難になるほどの大騒動になるのではないだろうか。
そして、いくらプライベートクラブとはいえ人々の声を無視することはできなくなり、早急の対応を迫られるのではないだろうか。奇妙な出来事の推移を見守っていたら、そんな想像まで膨らんできた。