岸田首相長男・翔太郎秘書官「公用車での観光」問題 ヒマゆえの愚行を「大した問題じゃない」とかばう側近の非常識
令和の官僚としては失格
元々、彼ら秘書官は首相への忠誠心が高いという。加えて永田町や霞ヶ関の論理なら、「外遊中にお土産を買うのは常識で慣行」ということらしい。
「このタイミングで慣行と口にすると、それは観光の間違いじゃないの?と揶揄されてしまいそうですよね(笑)。ただ、慣行というのはウソではなく、長く永田町や霞ヶ関にいる人の方が外遊先でお土産を買うのを常識と捉える傾向にありますね。しかし、一般の人なら海外旅行でのショッピングは当たり前ですが、ただでさえ翔太郎氏への逆風が吹く中で、彼を同行させたり野放しにしたりしたのは間違いだったと思います」(同)
さらに秘書官らは、今回の行程が漏れたことにも不満を持っているというが……。
「トップシークレットじゃないんだから漏れますよ(笑)。あんまりそういうことに文句を言うより、岸田首相への不満の表れだと謙虚に受け止めるなどして仕事に向かった方が良いと思いますがね」
と、自民党のある閣僚経験者。
「世間では税金を使っての振る舞いに厳しいものがあり、この見方がこれ以上緩くなることはもうない。それを自覚していない時点で令和の官僚としては失格でしょう」(同)
初のパリは疑問
毎度のことながら、永田町や霞ヶ関の常識は世間の非常識ということなのだろう。秘書官の振る舞いの非常識を悔いるのではなく、それが漏れたことや世間の反応に不満を抱いているのだとすると救いようがない。
この閣僚経験者はこんな風に続けた。
「一昔前なら、若い人が見聞を広めて、仕事に生かすことは悪くないだろうといった大らかな受け止め方もあったのかもしれません。しかし、社会がかなり疲弊しているということもあってか、許容できる範囲は狭まっているのでしょう。批判が強い背景には、岸田内閣への根強い不信感があるのは言うまでもありませんが。
それにしても、三井物産にいたこともある人が、31歳になるまでパリに行ったことがなくてはしゃいでいたと聞いて驚きました。そんなに喜ぶくらい憧れていたのなら、もっと早くに旅行に行っておけばよかったのにね」(同)
改めて言うまでもなく、欧州ではロシアとウクライナの戦争が続いており、これ以上ないほど緊迫した状況にある。岸田首相は各国首脳とこの問題について真剣に意見を交換したと語っている。しかしその首脳たちも、まさか相手の息子が呑気に観光地めぐりをしていたとは思いもよらなかったのではないか。
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