連続強盗事件、被害者の中に「野球賭博の胴元」がいた! 隠し金庫に10億円を蓄財か

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連続強盗事件、“主犯格”たちの素顔に迫る(後編)

 今から8年前に球界を揺るがした野球賭博事件。そこから派生し、捜査陣の間で名前が取り沙汰された関係者が今回、連続強盗の被害者になっていた。ルフィがそんなワケありの人物に狙いを定めた理由とは何か。

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 さる捜査関係者が明かす。

「連続強盗犯の餌食になった被害者の中には、かねて全国の強盗犯に狙われていた家が含まれます」

 典型的な例が、都内で強盗被害に遭った一軒家だ。

 近隣住民が言う。

「事件が起こった日は家にいたんですけど、怒鳴り声が聞こえてきて。外を見たらワンボックスカーの後部ドアが開いたまま走り去って行くのが見えました」

 それはまさに、実行犯がほうほうの体(てい)で急ぎ逃げ去る場面だった。彼らは白昼堂々、宅配業者を装って亀井雄二氏(仮名)の自宅に押し入り、3千万円を超える現金をせしめたが、その眼前で即座に110番通報されたのだ。

「よほど慌てていたのでしょう。犯人たちが落とした1万円札の分厚い束がいくつも道路に落ちていましたよ」(同)

 この住民は、亀井氏が何を生業にしているのか詳しくは知らなかったというが、

「それだけ現金を蓄えているということは、相当羽振りがいいんでしょうね。不動産業を営んでいると事件後に聞きましたけれど、スーツを着て出勤している姿などは見たことがありません。普通の勤め人ではなさそうでした」

“通報しないはずだ”

 実際、亀井氏は「普通の勤め人」ではなかった。

「野球賭博の胴元です」

 とは先の捜査関係者。2015年、笠原将生(24)=当時=ら巨人の選手3人が野球賭博に関わっていたとして解雇された騒動は、世間に衝撃を与えた。

「笠原は警視庁に逮捕されたが、その捜査の過程で大口野球賭博の胴元の一人として名前が浮上したのが亀井氏。家の奥の隠し金庫には10億円近い資金が眠っていたといいます。彼は年に2億円から3億円もの収益を上げているといわれており、闇金時代も含め、これまで20億円から30億円の収益を蓄財していると考えられています。金庫は難を逃れたのですが、ルフィ配下の強盗犯は亀井氏を“犯罪収益を蓄えている人物”として襲った。後ろ暗いカネを蔵する彼は警察に通報しないはずだとタカをくくったのです」(同)

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