日本初のプロ卓球選手・松下浩二が明かした「奇跡の逆転劇」の裏側 なぜ会社を辞めてプロの道に?(小林信也)
「大学3年の頃、卓球への情熱を失いかけていました」
Tリーグの初代チェアマンを務めた松下浩二が意外な話を始めた。
「日本リーグの強豪・日産自動車に『卓球をお腹いっぱいやれるからおいでよ』と誘われた。その言葉が全然響かなかった。卓球を続けてもメシが食えるわけじゃない。しっかり仕事をして、将来は社長になりたかった。それで仕事もできる協和発酵を選んだ」
大会社の社長が「人生の目標」だった。ところが、
「入社3カ月で社会の厳しさを知った。...