今年の紅白司会もこの人で決まり…女優・橋本環奈の才能を開花させた“恩人”と言えば?

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可愛いではヒットせず

「“奇跡の一枚”に目を付けた1人が、当時KADOKAWAの代表取締役だった映画プロデューサーの井上伸一郎氏(64)でした。すぐに橋本主演で映画を撮りたいと所属事務所に申し込み、『セーラー服と機関銃―卒業―』を完成させました。ところが、角川映画40周年記念作品として2016年3月に鳴り物入りで公開されたものの、興収は1億円にも達しませんでした」

 翌17年3月には、Sexy Zoneの佐藤勝利(26)とW主演した映画「ハルチカ」が公開された。

「これも角川映画でした。興収は1億8000万円で、こちらもヒットからはほど遠かった。正直、“千年に一人の逸材”とは言いがたい状況でした。ところが、この4カ月後に公開された映画で、彼女は変わったのです」

 漫画「銀魂(ぎんたま)」の実写化だった。

「“SF人情なんちゃって時代劇コメディー”といわれる空知英秋さんの原作を、小栗旬(40)の主演で描きました。そのヒロイン役が橋本でしたが、鼻ほじりあり、変顔ありで、これまでの可愛いだけの橋本とは一変したため、観客の度肝を抜いたのです。監督は“コメディの奇才”福田雄一さん(54)でした」

 福田が橋本の“可愛い”以外を引き出したのだ。

天下無敵のコメディエンヌ

「橋本は『この人のおかげで仕事の幅が広がった』と言っており、“恩人”と語ったこともあります」

 橋本は「ヒットメーカー・オブ・ザ・イヤー2017」を福田が受賞したときにプレゼンターとして登場し、福田についてこう語っている。

橋本:福田監督は指示が的確。私自身が笑いを作るのは難しいです。だけど監督が的確に指導してくれるので助かるし、結果的にそれが面白い映像になっている。撮影中はその指示に対して、全てを出し切るつもりで演じました。

 具体的なシーンの指示については、

橋本:私が鼻をほじるシーンでは、第一関節は過ぎてください(笑)。さらに口を開けつつも目も開けて白目にしてくださいという指示までいただきました。今思えば、指導が一番厳しかったのはあのシーンでした。

 一方、福田はなぜ橋本を起用したのかについては、「個人的に好みだった」と笑わせつつも、女優としての橋本をこう語っている。

福田:そういうシーンを「銀魂」で乗り越えてくれたからでしょうけど、橋本さんは「斉木楠雄のΨ難(さいきくすおのサイなん)」ではすでに大御所の雰囲気が漂っていました(笑)。次はどんな表情が欲しいの?みたいなオーラが出ていて、天下無敵のコメディエンヌになっていました。

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