あなたも直ぐに拘束される…中国に絶対持ち込んではいけないモノ【元公安警察官の証言】

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最高で5万人民元

 出頭命令が出ると、裁判で罰金刑が言い渡される。

「DVD1枚につき1000人民元(約1万9000円)が課せられる。罰金の上限は5万人民元(約95万円)です。関税法違反の刑が確定したわけですから、そのまま国外退去処分となります」

 写真集も関税法違反になる可能性があるという。

「ノーカットはもちろん、アンダーヘアが出ているものも違法となるケースがあります。ただし、その辺は入管職員の胸三寸ですね」

 2013年に習近平が国家主席に就任する以前は、入管でわいせつなDVDが見つかっても、賄賂を渡せば事なきを得た。

「入管でDVDが見つかると、入管職員が『普通だったら拘束されるが、そうならないようにできる』と言い、5本指を示したそうです。日本人が5千円かと思って手渡すと、『一桁違う!』と怒鳴られたので、5万円払ったといいます。ところが習近平が国家主席に就任すると、公務員の汚職を厳しく取り締まったため、賄賂が通用しなくなったんです」

 わいせつなDVDに最も厳しい国は、中東諸国だという。

「中東では、発見されれば完全にアウトです。すぐに収監されてしまいます。ところが、荷物のチェックが甘いので、よほどの事が無い限り問題視されません。一方、中国の入管は、男性で単身赴任だとわかると、特に入念に検査するのです。中国にはわいせつなDVDや写真集は持ち込んではいけません」

勝丸円覚
1990年代半ばに警視庁に入庁。2000年代初めに公安に配属されてから公安・外事畑を歩む。数年間外国の日本大使館にも勤務した経験を持ち数年前に退職。現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活躍中。「元公安警察 勝丸事務所のHP」https://katsumaru-office.tokyo/

デイリー新潮編集部

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