楽天グループ「物流部門トップ」の犯罪を運送会社社長が告発 「キックバック専用」の会社も

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社内調査

「20年5月、滝澤さんからその2カ所を楽天で自社化すると伝えられました。そのうち、自社化ではなく、“スマートデリバリー”という運送会社への移管に方針転換された。通称スマデリというその会社はたった2カ月前に設立されたばかり。実は、滝澤さんとナンバーツーの村上剛史シニアマネージャーが主導し、キックバックを受け取るために用意した会社でした」

 村上氏からは、トラックの自社名のラッピングを剥がしてスマデリに貸し出すよう指示され、楽天エクスプレス指定のアルコールチェッカーや段ボール箱など備品一式も無償譲渡を要求された。残りの楽天デポの契約解除をチラつかされ、従わざるを得なかったという。

「スマデリはうちが採用し、研修を積んだドライバーまで横取りしていきました。労せずして、業務の準備ができたわけです。しかし、滝澤さんら二人の横暴ぶりに楽天内で疑惑の目が向けられ、内部告発を招きました。20年12月には、社内調査が開始されたのです」

 その結果、滝澤、村上両氏は21年3月までに退職へと追い込まれた。

「週刊新潮」2023年2月2日号「MONEY」欄の有料版では、楽天グループの物流部門トップらによる不正と、架空請求やキックバックが横行する運送業界の実態を詳報する。

週刊新潮 2022年2月2日号掲載

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