「安倍・菅両政権でもできなかったこと」を意識して実現しようとする岸田首相
レベルが低い
もちろん、岸田首相がやろうとしていることについては懸念もつきまとう。
「韓国と仲良くするというのは久々のことで、それ自体は悪くないのですが、いわゆる保守派と呼ばれる面々から批判の声が上がり始めています。コロナも含めてやってみなければわからないというテーマではありますね。政治家として、一国の宰相としてチャレンジする精神は大事だと思いますが」(同)
今春の統一地方選での遊説などで、「私は将来に禍根を残さない政治をする」と訴えたいとの狙いもあるようだ。
しかし、自民党のある閣僚経験者に聞くと、反応は冷ややかだ。
「政治家が国民の将来を考えるのは当たり前。岸田さんが言っていることは議論の出発点でしかなく、レベルが低い。前任首相のやれなかったことをやるという視点も、事実としたらナンセンス。まるで両首相が政策実行のカベになっていると言いたげですよね。2人とも色んな批判はあるものの、先行きの見えないコロナとの闘いに忙殺されていたこともまた事実ですからね」(同)
政策実行に伴う唐突さ、準備不足という問題以外に、岸田首相は長男・翔太郎氏を秘書官にするなど、身内には特に甘い点が指摘されてきた。身内とそれ以外との温度差も修正しない限り、さらにツッコみどころの多い2023年となりそうだ。
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