連続強盗事件の黒幕が、4年前にマニラで轟かせた豪遊伝説 ルフィがハマった「20歳くらいのスレンダーな美女」現地ママが証言
「20歳くらいのホステスを追いかけてやってきた」
ちなみに、カラオケとは日本で言うフィリピンパブのこと。この街にはお触りOKの庶民的な店から美女ばかりそろえた高級店まで20店ほどが軒を連ねる。
前出のママによれば、渡邉容疑者が店に訪れ出したのは2019年ごろのこと。
「別の店から移籍してきたAというホステスを追いかけてやってきた。20歳くらいの、スレンダーで幼い顔立ちの娘です。来る時はたいてい一人で、彼女を指名してVIPルームへ。Aが1カ月くらいで辞めた後、ぱったり来なくなったよ」
豪遊の資金を彼らに供給してきた特殊詐欺の拠点がフィリピン当局に摘発され、36人が日本へ強制送還される事件が起きたのは、ちょうどその時分のことだった。
フィリピン人と結婚
この時、渡邉容疑者や今村磨人(きよと)容疑者(38)ら4人の幹部は逃亡した。渡邉容疑者は“シマダケンジ”の偽名を使い、フィリピンに潜伏。
だが、21年4月19日に国家捜査局に逮捕され、入管へと引き渡される。
通常ならば2週間から1カ月程度で日本へ強制送還されるはずだった。が、逮捕から1カ月後の5月18日、それに待ったをかける動きが。渡邉容疑者のフィリピン人妻が突然現れて「夫から何度も暴力を振るわれた」と渡邉容疑者を告訴したのだ。なお、二人は後に「別れた」ともいう。
「これにより、送還の件はストップ。渡邉容疑者は収容所の中でカネを使って自由を謳歌しながら、詐欺や強盗を差配する生活を続けてきたのです」(社会部記者)
フィリピンの司法当局はこの点、妻による告訴は強制送還を先延ばしするために渡邉容疑者が仕組んで彼女にやらせたでっち上げだとみている。
「2月半ばにも公判期日が予定されていますが、今回の騒動を受けて司法省は裁判を停止させるつもり。そのことが決まり次第、渡邉容疑者も強制送還される見通しです」(司法省関係者)
入手した裁判資料によると、渡邉容疑者が妻と出会ったのは19年9月ごろで〈すぐに結ばれた〉とある。36人が摘発される2か月前で、Aに入れあげていた時期と重なる。妻の住居はマニラでも最高級の新興住宅街にあるコンドミニアムだった。リトルトーキョーの住人はこう語る。
「妻がたとえAでないにしたって、カラオケで出会った子には違いないね」
フィリピンという国の特性を最大限に利用して、豪勢な逃亡生活を楽しんできた渡邉容疑者の旅も終わろうとしている。
2月2日発売の「週刊新潮」では、「もうひとりのルフィ」こと今村容疑者の非道そのものの半生などと併せ、連続強盗事件の深層を5ページにわたって特集する。