テレビ離れが指摘される中…10代に人気の番組は3位「クイズ小学5年生」、2位「イッテQ」、1位は?
もっとも人気があったのは「ぐるナイ」
以下、「T層」と呼ばれる13歳から19歳の個人視聴率において、数字が高かった番組のベストテンを挙げたい(1月16~22日、19~23時のプライム帯、ビデオリサーチ調べ、関東地区)
(1)日本テレビ「ぐるぐるナインティナイン2時間SP」(19日)
【T層6.7%】個人全体8.0%、世帯12.4%
(2)日本テレビ「世界の果てまでイッテQ」(22日)
【T層6.4%】個人全体7.3%、世帯9.8%
(3)日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?家族SP」(20日)
【T層5.7%】個人全体6.0%、世帯9.5%
(4)日本テレビ「金曜ロードショー パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」(20日)
【T層5.2%】個人全体5.0%、世帯8.1%
(5)日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」(22日)
【T層4.7%】個人全体7.8%、世帯11.5%
(5)日本テレビ「月曜から夜ふかし」(16日)
【T層4.7%】個人全体4.9%、世帯8.1%
(7)TBS「バナナサンド」(17日)
【T層4.5%】、個人全体4.7%、世帯7.3%
(7)TBS「水曜日のダウンタウン」(18日)
【層4.5%】個人全体4.1%、世帯6.5%
(9)日本テレビ系「秘密のケンミンSHOW極」(19日)
【T層4.2%】個人全体6.9%、世帯11.0%
(9)フジテレビ「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」(21日)
【T層4.2%】個人全体5.0%、世帯6.7%
日テレは12年連続で個人全体視聴率の3冠王(6~24時の全日帯、19~22時のゴールデン帯、プライム帯の全てにおいてトップ)。特に10代から40代に強い。いわゆるコア層である。
1位の日テレ「ぐるナイ」の売り物コーナーは「ゴチになります!」。タレントによる高級料理の料金当てで、大ハズレした人間は自腹を切らなくてはならない。
単純極まりない。その分、分かりやすい。それが10代には合うのだろう。この日の放送は新メンバーの小芝風花(25)と見取り図・盛山晋太郎(37)の発表があったので、T層の視聴率は普段より約2%高かった。
ちなみに、女性に人気が高いのもこの番組の特徴である。この日の放送の場合、女性の35歳から49歳(F2層)の個人視聴率は11.9%もあった。
3位は日テレ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?家族SP」。意外に思う人は多いのではないか。地味とも言える番組だからである。
半面、やはり分かりやすい。また、10代にとっては自分たちの知識でも解ける範囲内で問題が出題されるところも良いのではないか。
クイズ番組は全般的に難問・奇問が増えすぎた。これでは視聴者に参加意欲が生まれない。難問を売り物とするTBS「東大王」(1月18日放送)のT層の個人視聴率は1.9%である。
5位の日テレ「月曜から夜ふかし」はマツコ・デラックス(50)と関ジャニ∞の村上信五(41)によるトークバラエティ。この番組に限らず、マツコは10代にウケがいい。TBS「マツコの知らない世界」の17日放送のT層個人視聴率も3.4%と高い。
マツコは格好を付けたり、物事を小難しく語ったりすることを嫌う。それが良いのではないか。分かりやすい言葉で物事の本質を伝えようとしているマツコの哲学が、T層に刺さるのだろう。
7位のTBS「水曜日のダウンタウン」の若者からの支持は鉄板だ。この番組は、世帯視聴率は低いが、痛くも痒くもない。もう各局とも使ってないし、スポンサーも見ていないのだから。次々と斬新な企画が飛び出すので、各局のバラエティ番組制作者が最も意識する番組とされている。
9位のフジ「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」もT層にウケている。やはり分かりやすい内容である。ドッキリ番組は他局にもあるが、観る側を笑わせるという点では、この番組が一番だろう。
タレントが芸能人仲間を騙す番組はフジ「スターどっきり(秘) 報告」(1976~98年)が草分け。同局のお家芸だ。
ベストテン内にはドラマが1本もない。これは現在だけの傾向ではない。いつの時代も学校で話題になる番組はTBS「8時だョ!全員集合」(1969~85年)やフジ「オレたちひょうきん族」(1981~89年)などバラエティが中心だ。
[2/3ページ]