「大人になるにつれ時の流れを早く感じる」 物理学者・森亮が残りの人生の「体感寿命」を計算すると驚きの結果に

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腐っている暇はない。

 えーっと、シグマの1/n、あ、連続? ……えー、よん? 4.4くらい? 1歳以降の相対的体感寿命、4年ちょい!?

「短ッッ!!」

 夜中だけど思わず声が出た。

 もう成人後なんて本当に短い、1年ちょい。まだ先があると思っていたけど、若い時のノリで過ごすには、残された時間は短く、あまりにもはかないようだ。自分の歴史が動いた時を、その後の自分の人生観や行動に多大な影響を与えた瞬間と定義するならまさにこの時だった。腐っている暇はない。走れ。

 と、締めたいが、同様に腐っていた時間も一瞬みたいなものだし別に多少腐っててもいいか。なんでもアリだな。

(注:この説を自信満々に自説として吹聴していたところ、友人に既出だと指摘されました。既出も既出で、19世紀に出ていたようです。ジャネーの法則というそうです。2世紀遅れでやっと追いつきました)

森亮(もり・りょう)
1987年生まれ。物性物理学者。東京大学物性研究所附属極限コヒーレント光科学研究センター助教。

デイリー新潮編集部

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