「反岸田」を口にする菅前首相の意中の次期総理候補は河野太郎プラス1
官房副長官が火消し
2021年10月以降の沈黙を破って、岸田文雄首相(65)批判に舵を切った菅義偉前首相(74)。2023年秋の自民党総裁選までを見据えた権力闘争の火蓋が切って落とされたとの見方が強まっている。菅氏自身は再登板を否定しているようで、それならば誰を担ぐのかに注目が集まりつつある。
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菅氏は年明け以降、各メディアを通じ、「派閥政治」「防衛力強化・異次元の少子化対策の財源を増税でまかなうこと」に反対を表明した。いずれも岸田首相の政権運営への批判と受け止められている。
一方の官邸側も事態を重く見たのか、木原誠二官房副長官はテレビ番組で、「岸田首相は少子化対策の財源として消費増税を念頭に考えていない」と明言した。
「岸田首相が少子化対策の財源として消費増税に言及したわけではありませんが、首相に近い甘利明自民党前幹事長がアドバルーン的に触れたこともあり、今回、木原氏がひとまず否定したということになります」
と、政治部デスク。
国民的人気はあるが永田町では全くダメ
もっとも、消費増税の可能性は消えていないとの見方も。
「木原氏は“中身を固めたうえで財源論はその後”と言っているだけなので、今回の発言を鵜呑みにはできません」(同)
岸田首相に異を唱えたものの、菅氏自身は首相への再登板を全否定しているとされる。
「実際にもう一度首相をとは全く思っていないようです。ただ、組織は常に新陳代謝すべきだという考えを持っている。加えて自分自身の目や判断は狂っていないと感じているようで、思うように自由に振る舞っている感じですね」(同)
要するに次の首相を生み出すキングメーカーとして君臨する構えのようだ。とはいえ、現時点で菅氏は反主流派。この先の道のりは前途多難だ。
「岸田派は党内第4派閥と弱小ですが、その他の派閥が政権を支えており、主流派を形成しています。ただ最大派閥の安倍派は主が不在であるがゆえに揺さぶりに弱く、白黒はっきりつけなければならないタイミングで割れることもある。それに乗じて多数派を形成することは十分可能だと思われます」(同)
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