エ軍売却中止でWBC日本代表のV奪回に“暗雲”のワケ 「クローザー大谷」の栗山采配に“待った”?

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エンゼルスには三つの選択肢

 モレノ・オーナーが今後、長期的に球団保有するかどうかは定かではないが、大谷の次期契約まではエンゼルスが関わることになりそうだ。エンゼルスと大谷、進路の選択肢は主に三つと言える。

 まずはFA前にエンゼルスが契約延長するケース。既に来オフのFA市場では契約は総額5億ドル(約650億円)とも言われ、MLB史上最大規模になることが確実視されている。エンゼルスが契約延長を目指すなら、これに匹敵する契約を出さざるを得ないだろう。既にマイク・トラウト外野手、アンソニー・レンドン内野手と巨額契約を結んでいる。ぜいたく税に否定的なモレノ・オーナーが年俸総額を超えても大谷との契約に踏み切るかどうかが最大の焦点となる。

 次に昨季も取り沙汰されたトレードだ。大谷ほどの“カード”ならば、エンゼルスは将来の再建に向け、相手球団から複数名のプロスペクト(若手有望株)の獲得が可能だ。その代償は大きいとはいえ、是が非でも優勝したい球団、大谷を一度傘下に置いた上で契約延長したい球団には魅力的な取引となる。

「ただし、トレードはエンゼルスの成績次第ではないか。昨季のように早々と優勝争いから脱落するようなら可能性は高まってくる。優勝を争っていれば大谷を出しづらくなる。球団はチームの状態を睨みながら、その都度判断することになるだろう」(前出の代理人)

 そして最後は契約延長もトレードも叶わず、大谷がFAになるケースである。しかし、これだとエンゼルスには何のメリットもない。FAで他球団との争奪戦になると、契約延長より巨額の資金が必要となることが予想される。指をくわえて大谷を取り逃す道を選ぶことは、ほぼあり得ないとされている。

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